2024年6月1日から全国的に保険の初診・再診料が値上げされましたが、ご安心ください。
当院は最低限の値上げで対応してまいります。というか、値下げになる方もいるでしょう。
当院は予約料制で別途自費のかかる人数体制が少ない長時間診療をする診療所だからです。
もともと診療費に加え自費予約料もいただいております(平日日中初診0-2750円、再診0-440円。夜間休日初診0-3850円、再診0-1650円。ラスト15分枠の初診4950円、再診3850円)。
今後、職員賃上げ状況により病院毎に値上げは変わります。
初診60-700円、再診20-100円と値上げ幅が違うシステムに変更されました。当院は小規模で人数が少ないので、保険診療費が3割負担だと初診20円、再診10円のご負担が増えてしまいますが、当院は最低レベルとなります。
カウンセリングのみの方なら3割負担で初診20円、再診10円の値上げです。ただ実は、処方箋料が680円⇒600円に値下げされており、薬局医療費の値下げもあるようです。3割負担なら20円値下げ。お薬をもらわれる再診の方は、実質値下げになる方も多いはずです。
今回も診療費改正は非常に複雑です。向精神薬1年以上の継続処方の減算、向精神薬を減らした際の加算など複雑なシステム変更となっており一概に説明しきれず恐れ入ります。辞書より分厚い保険点数便覧を調べながら診療報酬改定に対応するため報道され難いでしょう。
おそらく当院は、医療費賃上げではなく、賃下げに転じそうだと予測しております。その代わり、もともと自費予約料をいただき、待ち時間30分以内、漢方や心理療法、栄養指導に強いこころとからだ、福祉支援金にも配慮した長時間診療を継続いたします。
また、情けないことですが、当院ではまだマイナ保険証を利用できず保険証のみ対応で恐れ入ります。
代わりに、4月から請求開始されている毎回のマイナ保険証加算80円をいただくことはございません。他院でマイナ保険証をご利用の際は、明細書にご注意ください。
紙の保険証廃止後、マイナ保険証がない方には紙の保険証の代わりになる書類を行政が発行されるようですので、お取り寄せくださりお使いいただく、ご不便をおかけいたします。当院システム改正が追い付かず、申し訳ございません。
ただ、土日や夜間にマイナ保険証読み取り機が故障した際、民間業者が365日24時間対応していると思われますか。
仮に対応できない場合、他人の個人情報が誤って閲覧できる等エラーが6割の医療機関で発生し業者放置の状況です。自分の医療情報が他者に長期にみられるエラーが放置されるのは、私なら嫌で、マイナ保険証の費用請求に懸念も感じております。
当院ではエラー発生があればこれまでも通知してきました。個人情報漏洩エラーでは一瞬見てしまった利用者とみられた利用者にお知らせし謝罪しております。
一方、マイナ保険証を導入したら、システム変更に業者がついていけず残念、と説明せざるをえなくなります。それでも、利用者は病院側に怒られるのは当然だと思います。
マイナ保険証を利用促進する医療機関(薬局・診療所)は10万円の助成金、病院では20万円の助成金が支払われるようですが、当院は導入出来ていないので助成金をいただきません。行政の複数職員から長時間お叱りを受ける予定となっております。
反省せざるをえませんが、私の能力が低すぎるためか、そのような多少の疑問も感じつつシステム変更に対応していく予定でおります。
******(マイナ保険証読み取り機の導入が追い付いていない理由)******
まず、当院では昨年春のマイナ保険証導入にまつわる医師会管理機構が病院向けに唯一利用許可する会計ソフトのオンライン化(webORCA)のプリンター兌換性エラーに巻き込まれ、会計遅延で、新患受入れを積極的にできず、診療自粛せざるをえない状況となりました。
一部の医療機関では、プリンターから数時間~1週間にわたり領収・明細・処方箋が出てこなくなるなどエラーが発生しました。数時間~1週間後に急に印刷されても、Aさん領収、Bさん領収、Aさん処方箋の順に出てくると、確認作業に時間がかかり、エラーの元でした。
そのため、手書き領収書発行やプリントアウトできた領収書の差し替え作業など余分な作業が増えました。手書き処方箋、手書き領収書を作るにも時間がかかりました。そうなると、初診を積極的にうけることができず、経営にも支障がでました。
しかも、A5ではなく紙代が高額なA4のみで書類が自動発行されるようになりました。既に発行した領収明細書が突然に多量に発行されることもあり、インク代も無駄にかかりました。
休日診療では、webORCAにログインできないエラーが時に発生し、サポートセンターは休日休みでした。後日ログインできた時に、手書きカルテをスキャンし各患者カルテにアップロードする等の作業も発生しました。
web会計ソフトORCAの不安定さやエラーにより、業務量が増え非常に苦慮してきました。
利用者の皆様や行政職員の方々、勤務医の方々には、理解しがたい苦痛だと思います。ただ、マイナーエラーに当たった医療機関の事務職員は苦労されたかもしれません。
また、会計・待ち時間が長くなる混乱が生じるとクレームも生じました。
特に、当院では、他の小規模診療所や専門大病院すら外来受入れを自粛している依存症外来を続けておりました。依存症では犯罪発生率が他の精神障害より高く、再飲酒で謝罪・感謝は難しくなり、治療奏効率3割/年と低いため、再発する度、多数の方に怒鳴られてきました。
断酒に成功するまでの再発は平均7回といわれており、医師一人で職員がいない時は特に過酷な外来だと自覚しておりました。
それでも、断酒成功で精神依存が半年で治まると、DVが減り、お子さんや奥様が一時期だけでも、本来の優しい性格の本人と触れ合える時間を貴重と考え、支援に尽力しておりました。特に、子供にとって親が酒ではなく子供を愛した記憶が少しでもあるのは大事です。
当院ミスでなくても、国のシステムエラーのため、現場で怒鳴られておりますと、職員が多い医療機関や行政はクレームに強いですが、小規模診療所で女医一人(警備はガイドラインを作成、全例警察Call)、警察を呼ばず無料で怒鳴られ続けるのには疲弊しました。
一緒に対応していた未経験職員から数か月にわたり指導を行い鍛え上げた職員も精神的暴力に皆が強いわけではなく、退職を希望されてしまう状況でした。
昨年秋に、クロンスマートパスに救われるなど当院も独自のエラー解決に励み、昨年春に発生したwebORCAエラーは今年4月に解決しましたが、解決に向け努力し続けました。
PDF文書も印刷できないエラーだったので、携帯アプリに領収明細を送付できると、手書き処方箋か処方箋のみ印刷でスピードアップしました。
ただ、そこまでのレセプト日付入力エラーなどを未だ処理する残業が続いている状況で過重労働が続きます。当院だけでなく、国保・社保の支払基金には、エラーのチェック漏れで二重請求が行ったりおかしな日付のレセプトが行ってしまったり、エラー対応におわれます。
ORCAエラーにより国保は昨年6月から集計できず7-8割の費用を未だ行政に支払ってもらえない状況が続いており、働いても診療費がいただけない状況です。
自立支援医療費も一部エラーが発生しておりwebORCAに入力できず1年近く9-10割支払ってもらえませんでした。
努力しても、解決に時間のかかることもございます。
さらに、医師会や国の外部委託機関として、民間のカルテ業者がwebORCAのサポート担当とされておりますが、皆様が頑張られても、エラー解決にそれなりに時間のかかる状況です。
民間業者に相談すると順次対応する自動返信メール後、1週間以上たつと忘れておられるか、ORCAのPDF説明文書が届く状況でした。
そこで、行政やORCAサポートセンターにも相談しましたが、出られてもすぐ電話を切られるか、責任はないと電話を切られ、責任は業者になるという返答でした。それでは、民間業者も苦慮する訳です。
行政では、責任がないという電話交換手の方が担当と思われる部署に繋がれては、担当者が電話を途中で切られ、掛けなおすと、電話交換手から「担当者が責任じゃなかったから途中で切った」と説明を受けている状況を1時間電話代もかかるなか、繰り返しておりました。
それを十分な説明責任や補償と思えず、マイナ保険証導入に私は怯えてしまいました。
なお、特に依存症を抱える方々、違法薬物使用歴のある外国人の依存症を抱える方々にwebORCAエラーによる待ち時間発生で繰り返し長時間、怒鳴られてしまい、職員一同、疲弊しました。システム移行期間のエラーに備えざるをえない状況に追い込まれました。
依存症や外国人の方、全員が全員、トラブルをおこされる訳ではなく再診患者は継続して診療を行っております。当院は数少ない外国人診療。依存症診療のできる診療所として頑張ってきたはずです。
ただ、今回のシステム移行のエラーに備えトラブルの多かった外国人・依存症診療自粛を決定することで、自衛することにいたしました。行政はクレームの出やすい障害を抱える利用者を多数診療しているかどうかについての評価はされません。
どの医療機関でもクレーム対応は発生しており当然の対応と考えられます。人数体制や疾患によってクレーム発生率や苦痛が違うことを考慮されません。
当院では、外国人職員が外国人利用者トラブルに一緒に対応してくれましたが、混乱が小おじており、退職話が持ち上がる状況で、ここからはビザを更新して日本に残ることを確認するまでは外国人診療を自粛しようと決意しました。
同じ外国人同士でのトラブルによる混乱、格闘技が強い身長180㎝程度の男性でも、未経験者は精神的暴力へ抵抗がなく混乱されがちです。今までも女性職員がクレーム対応後、頭痛を訴えるなどで退職が相次ぎました。
特に、外国人職員にとっては、当院は外国の最低賃金に配慮し、経歴や資格も考えて高額時給にしておりましたが、円安で給与価値の低下がおこり、退職話も持ち上がる状況です。
安価に違法薬物依存を抱える利用者や家族に怒鳴られたい、と未経験・経験者を問わず、精神的暴力を日常業務で少数対応で受け続けることを、全職員が願う訳ではありません。
私と同じように、怒鳴られて感謝されない結末でも大事な医療がある、と思う人ばかりではないはずです。感謝されない医療に意味があるのか、というようなコメントを、先日は広告業者の方からもいただきました。業界関係者でも理解し難い医療のようです。
ただ、加害側を支援することにより自殺や犯罪発生率を下げる治療も治安維持にも大事です。加害側が再犯を望んだとしても、本人・家族の希望に添わず、再犯を重ねず済む支援を目指すこと、加害側がいつか改善するかもしれない支援に繋ぐことも、大事と愚考します。
海外では医師の防弾チョッキが配られたり、セキュリティガードという屈強な方々が診療所へかけつけ肉弾戦や銃で利用者が殺されるトラブルも生じているそうです。日本では警備会社により違いますが、当院契約の警備会社はガイドライン変更され精神科Call全例警察応援。
警察沙汰にしないようにするため、少数の職員で怒鳴られることが増えてしまい、出来る限り加害側医療が必要な方は、家族を呼び警察を呼ばず、大病院や専門病院へご紹介し、オンライン自費診療のみで相談を受けるなど対応を工夫してまいりました。
外国人は日本も自国と同じ法律、同じシステムで利用できると期待されて当然ですが、その誤解を解くまでの間、本人は怒っていないと仰っても、時間と労力はかかるものです。
日本人保護者、外国人家族、日本語学校教師が、小規模な診療所に患者を置き去り連絡がとれなくなる医療ネグレクトを試みられました。自殺・犯罪リスクが増えても海外では入院は野蛮な医療と揶揄され希望されず、ご家族は遠方だから、と保護にこられません。
海外では違法薬物使用が許可されています。しかし、一度の利用でも精神病を3割発症するなど脳へのダメージは大きいです。そうした国で精神病を発症されても、日本の研究職や語学学校や英会話教師のビザは一部の国ではとりやすいのかもしれません。
病状悪化による犯罪、自殺、失職が生じると、半年前に転院済でも、訴訟文化により訴訟を匂わせご家族は連絡を下さいます。
海外より安価な保険診療での対応に混乱しました。日本人が海外に行けば高額医療費で移民差別をうけ飲食店では外国人料金請求されております。
以前は、行政も外国人診療に積極的でしたが、最近戸惑いを感じます。行政勤務時、ワクチン接種問診票を様々な言語に翻訳し外国人診療を支援してまいりました。外国人が英語しか話せなくても、片言でしか英語も話せなくても、通訳や付き添い支援に私も尽力しました。
ひょっとするとTikT●K等の助成金申請・生保・自立支援など定額無料医療の情報掲示、ブローカー等で日本ビザを取り無料~安価な日本の保険医療利用が流行っているようなので、警戒されたのでしょうか。確かに、行政予算は議会で獲得されますが、資源に限りもあり。。
誤解かもしれませんが、不足分は国民の税金増加になっていくはずです。この医療を続けてよいか混乱しました。特に当院は他院と同じ保険診療費で長時間診療をする女医。安く見られたのか、本人達は自国の法律が通じず、人権侵害と怒鳴られるトラブルが続出でした。
費用を支払われず、予約なく突然来院、一日に何度も電話をかけられる外国人対応中「彼らが人権侵害や差別といっても、自分の予約した診療時間を奪う診療妨害、彼らのいう人権侵害や差別は、単なる正当化ではないか」という被害側患者の鋭い指摘もございました。
今は、保健所相談で外国人や依存症を抱える患者を甘やかすな、と叱責されるか、逆に予約なしで行政に大変な方が現れ可哀想、などと行政職員から無料の電話相談が来る状況で、当院診療に支障がでました。行政も余裕がなくなってこられているのかもしれず、残念です。
システムエラーの責任は、全医療機関・一部行政機関に問われますが、小規模診療所は人数不足で対応の負担が大きいので、診療自粛で対応する他ございません。
このような状況で、当院の手作り大看板も何者かに破壊され、防犯カメラ増設・看板の破棄・修繕作業に追われ、マイナンバーカード導入までついていけておりません。
行政指導の連絡もきていたかもしれませんが、対処しようがないこともある、と覚悟して叱られ続けてまいります。必須なシステム改善がよいものになるよう、私は祈るばかりです。
電子処方箋も便利で楽ですが、従来通り利用者と医療者のダブルチェックができなくなれば、どの医療機関も個人情報漏洩エラーが増えることを懸念しております。当面、不便ですが、当院は利便性より個人情報を大事にしたいので、紙処方箋を利用予定です。
利便性の方が個人情報漏洩よりも大事な方も多いのかもしれず、そのような方に対しては、当院ではお役に立てそうにありません。どうぞ予め別の診療所をご選択くださった方が、お互いに安全で安心かもしれません。ご検討ください。
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