春と秋は患者数が毎年増えます。
花粉症や季節の変わり目でクーラーや暖房の調整が困難で睡眠が悪化することなどが考えられます。花粉症だと感じたら放置されずに、出来ればファイバーをして下さる耳鼻科を受診して、睡眠障害やうつになる前に、異常があれば花粉症を治療してしまいましょう。
季節性うつ病など、光の量が減っていることも、睡眠やうつに影響するのでしょう。朝11:00までに1時間程度の光を浴びれる環境を目指したいものです。光目覚ましもありますが、朝と夜の光のギャップをつけるよう、夜はデジタルデトックスで低照度にできればと願います。
さらに、秋~冬に甲状腺機能が下がるといういくつかの報告もあります。甲状腺機能低下症までいかなくても、体質的に36℃未満の低体温気味な方は、秋以降、冬が苦手な人が多いのか、という臨床的経験と印象をもっています。
まず、そんな方は、内科で甲状腺機能を含めた採血をご依頼ください。異常があれば、甲状腺ホルモンで治療することができます。甲状腺ホルモンで治療適応でなくても、この体質の方で、うつや不眠、不安が続く方には有効な薬もありますので、ご相談ください。
*当院では検体業者変更のため現在採血ができません。3か月以内の採血や健診結果をご持参下さると対応しやすく助かります。寒さ、怠さ、脈が遅い、むくむなど症状がある方は、内科で先に甲状腺機能を測ってもらい結果を持ってきて相談して下さると助かります。
なお、甲状腺機能に異常が無くても、結節や腫瘍があったり、甲状腺疾患の家族歴がある方にむけた、エビデンスレベルの低い話で恐れ入りますが、病の閾値以下の未病対策を考えてみました。雑談です。興味がある方だけ、下記はお読みください。
甲状腺疾患の家族歴がある方々や、ホルモン異常はあったりなかったりする甲状腺の腫瘍・結節をもつ方々で、「毎年、秋になると怠い、身体がこわばった感じがする、すぐ肩がこる、寒い、脈が遅めかも」などの訴えや所見をよく経験します。
また、そんな方々のなかには、秋にうつや不眠になられたり、再発されたりする人もいる秋は鬼門という印象をもっております。春と梅雨にも鬼門がある印象です。。
そんな体質の方々に教えていただいたことです。体温が低めの人達は時に、この時期に温活に励むと、ちょっとだけマシで楽なようです。そのうち、院内研究をしてみて本当か誤解かを統計学的に明らかにできたら、です。雑談レベルですが、対策を下記にまとめました。
<温活ライフハック>
*エビデンスレベルはございません。ただの考えられる経験則です
● 現実的に暖かいシャワーや入浴(シャワーより入浴の効果が高いと伺っております)
たまに行けるなら温泉やサウナ、岩盤浴など身体を温める活動を。
温めるだけでなくリラックスもできるはずです。かぶれたりしないお気に入りの入浴剤やシャンプーやリンス、ボディーソープを楽しむのも、手間のかからない日々のリラクゼーションになるかもしれません。
● 厚着
温かい毛布や布団を重ねたり、温かい秋の装いを考えてみたり、ヒートテックなど温める衣類を選んでみたり、工夫して身体を温めましょう。足が冷える方は、ソックスだと足が蒸れるタイプの人ではレッグウォーマーを試してみる、など色々工夫しましょう。
● 温度湿度管理(ホットパッド、小豆、めぐりずむ、温湿布、貼るほっカイロ、加湿器など)
冬になると朝布団から出たくなくなりますが、朝はエアコンを入れて、部屋を暖めると動きやすくなるかもしれません。また、加湿器で感染予防にもなるのでエアコンや冬の乾燥から喉をいたわりましょう。
外付バッテリーのように、張るホッカイロで節々を温めると、肩こりや疲労、痛みがましになり、目覚めやすく動きやすいかもしれません。めぐりズムや温湿布も楽です。これらは高額で湿布ではかぶれる人やカイロは低体温火傷をする人もいて注意が必要です。
在宅ワークなら、小豆やホットパック・濡れタオルをレンチンして首や頭など温めると身体が楽で注意力も減らず、寝つきやすいはずです。こちらが手軽で経済的でしょうか。
身体の下水・リンパ液は温度が高いほど液状化するため、ごみ処理がスムーズになると、疲れがたまりにくいかもしれません。
● 運動、ラジオ体操やストレッチなど
秋は運動の秋ですから、身体を動かせたらよいです。ただ、だるい人は動けず、雨や雪が降ればより動けなくなる日もあるでしょう。ベッド上で、寝ころんだままストレッチなどをネットで調べ、まず動ける範囲から雨・雪の日も動けば、肩こり解消にはなるはずです。
在宅ワークの方では運動が減るといわれますので、ひとまず寝ころんだままストレッチを試してみて、肩こり解消から始めてみるのはいかがでしょう。何もせずぼんやりだらだらするのもよいですが、身体を動かして意識してみると、心身が楽になるかもしれません。
なお、高血圧を抱える方にラジオ体操は、血圧を下げる効果があると内科の書籍に記載があります。おぼろげな記憶ですが、メンタル不調の方では、少なくとも1回30分週3回ていど何か運動できるとよかったかもしれない論文があったような気がします。
・ホットヨガやヨガ(特にプラナヤマ)
ホットヨガは、身体を温めリラックスにも有効でしょう。余裕があれば、セルフ催眠やマインドフルネスボディスキャンも併せたいです。プラナヤマというタイプのヨガでは、体温を上げる効果があるといいますが、リラクゼーションに取り入れてもよいでしょうか。
・水分補給
脱水は身体を冷やします。夏と同じく脱水予防に注意しましょう。寝る前のがぶ飲み習慣は夜間頻尿となり睡眠の質を落とすので、飲んだらお手洗いに行って寝るか、お薬を飲むのは少量の水や消化の比較的よいプリンやわらび餅などの食べ物にしておきましょう。
副作用で口が乾くタイプの方は、口臭スプレーなど渇きをとるスプレーも安価に販売されているため、寝る前のお水がぶ飲み習慣をそうしたグッズで工夫して控えましょう。
特に、カフェインやアルコール・熱かんなどは一見、身体が温まりそうですが、依存物質は血管内脱水を起こします。お酒を嗜まれる方は、お風呂に入る前酔っていると特に冬は部屋と風呂場の温度差によるヒートショックで亡くなられる人が多いので、ご注意ください。
・温かい飲み物や食べ物でからだを温める
午後はノンカフェイン飲料(睡眠が深くなるため)を選び、白湯、ハーブティ、生姜湯などを飲むと、身体が温まるかもしれません。鍋、シチュー、みそ汁、スープなど温かい食べ物もからだを温めるかもしれません。
・からだを温める食品成分
しょうが(豚の生姜焼きや生姜湯など)やシナモン(アップルパイ、シナモン紅茶・ココア、シナモンとマグロの炊き込みご飯やシナモンとチキンの炒め物など)、カイエンペッパー(唐辛子粉末のことで麻婆豆腐・トムヤンクンなど)の含まれる飲食物をたまに食べる。
ただ、深夜になると、高脂血症を抱える人は中華の宴・パン祭りなど脂っこいものを食べ過ぎるものなので、ご注意を。高血圧のある人は塩分濃度の高いものに、糖尿病を抱える方は血糖の高いものに、高尿酸血症のある人はプリン体と尿を酸性化する食品にご注意を。
薬膳・漢方の食事帳という薬剤師さんのまとめた書籍で、冷え性に効く食材がまとめられていました。食事療法や漢方の多くは1日にして効果はでません。最低1か月は続けて効果が出るものです。
院長は花粉症が一日で治ることを願い、抗アレルギー剤をやめ、まいたけ、シソ、ミントを食べましたが、数日かなり花粉症の症状に苦しみアレルギー剤と点鼻を再開したとか。。しくじり先生を真似ないようご注意くださいつつ長期的な食生活改善を目指しましょう。
身体が温まる食べ物の例)シナモン・八角・とうがらし・かぼちゃ、うど、ちんげんさい、しょうが、ニラ、かぶ、らっきょう、よもぎ、しそ、えび、鮭、ラム肉、コショウ、山椒など
・からだを温める漢方
試してみたい冷え性の方で不安がある方なら、当院では内科や心療内科もあり漢方も処方できます。3か月以内の採血で肝障害がない結果をお持ちのようなら、お問い合わせくだされば対応できます。
オンライン診療で全国どこからでも近くの薬局を指定して下されば、オンライン診療の設備認定をとったため、基本的には自費料金が郵送費以外かからなくなりました。
自分で調べてドラッグストアでまず市販の漢方から試してみるのも一手かもしれませんが、量が処方薬の1/3で値段が自費で高いかもしれず、試してみたい方は、3か月以内の採血結果を探された上で、お声がけください。
完璧ではなくてよいので、少しずつマイペースに「温活」や「暖かくてよいもの3食」のご自愛を考えて続けてくださいますよう、よろしくお願いいたします。
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