自立支援医療意見書を行政に申請書とともに提出された後、東京都では審査に3-4カ月かかるようです。
受給者証が届いて以降、薬局と診療所で共有する医療費上限管理の紙もご持参下されば、当院でも同日から1割負担で会計を行います。
しかし、申請から受給者証が届くまでの期間の医療費返金を当院が対応する場合、非常に時間がかかります。ご注意ください。
その費用返金を行政が担う地域もあります。しかし、東京都や区は、返金義務がないと主張され、現在返金されていないそうです。
トラブル続きで確認すると、医療機関も審査中の返金についてはしなくても良く医療機関次第だと都職員よりご返答いただきました。
いくつかの区にも問い合わせましたが、都に報告し改善を目指されるという一律の回答で、難しいようです。
返金作業や意見書作成も手間がかかりますから導入を進めない診療所もあるようですし、返さない診療所もあるでしょう。
当院でも、複雑な返金作業に音を上げ退職した職員もいました。それでも、医師が時間外無給残業をして積極的に引き受けています。
しかし、返金の残業中、私の父親が急逝し、発見が遅れました。行政も関わらない福祉の遂行を続けることに戸惑いを感じました。
減酒中で抑制が効かなかったはずの方々ですが、受給者証が届いたから今すぐ返金など職員を非難する方も複数いらっしゃいました。
また、診察中に長時間の電話をかけてこられる薬局職員もおられ、非常に混乱しました。
「自立支援の手続きが分からない」、「申請書提出後から一割計算にしろ、うちや他医療機関ではそうだ」など混乱がある様子。
電子カルテは、行政の取り組んでいた自立支援の返金処理に対応しておらず、一部の薬局や診療所は苦慮している話も耳にします。
そんな状況で、即日返金を診察中に希望されても、当院での通常会計5-10分では返金処理をいたしかねます。
依頼があり次第、診療時間外に慣れない返金作業に取り組んでいます。下記の作業をすると、1人に数時間かかることもあります。
まず、カルテに自立支援受給者証の番号や期間、上限額の登録、毎月毎の入力欄作成、薬局での総利用額を電卓で足し一か月毎入力。
それから申請後、受給者証到着までの3-4か月分の会計作業をやり直します。会計時間×受診回数+エプソンプリンター機嫌の時間が必要。
なお、当院ではエプソンプリンター3台体制ですが、1台は買った直後に壊れて修理中です。
さらに、3割支払い額と1割支払い額の差額をエクセル入力で計算し記録に残し、返金ミスを防いでおります。
因みに、社保や国保の診療報酬請求も数ヶ月遅れにせねばならず収益が数ヶ月遅れになり、手続きは煩瑣で当院に利がありません。
人員体制が整う医療機関なら余裕かもしれませんが、少数で取り組むには非常に骨の折れる作業で限界があります。ご理解下さい。
診察中や会計で今すぐ自立支援医療費の差額を返してと怒られても、予約制診療所で他患の予約診療を数時間妨げて優先できません。
お急ぎの方は自立支援医療導入を他医療機関で検討され、予め転医して下さい。ご依頼があれば紹介状を記載いたします。
なお、明細書と領収書を持参されないと再計算ができません。受給者証が届いたら、必要書類の提出を忘れないよう、ご注意下さい。
＊返金要求に絡む迷惑行為が今後も続くようなら返金をお断りして受給者証の到着後からの一割適応のみに変更します。一部の方々の迷惑行為によりサービス縮小をしたくないので、ご理解下さいますようお願い致します。
＊自立支援返金に取り組まれる薬局職員に敬意を持っておりますが、全ての薬局と全ての医療機関の返金処理の速度が同じとは限りません。
当院カルテは当日返金ができないシステム。初めから一割計算で返すかどうかも医療機関ごとの判断やカルテに違いがあるはずです。
受給者証を提出せず申請中に来院しなくなる方もいるため、小規模診療所には損失覚悟で初めから一割にし難いです。
自立支援返金についての質問も各薬局で行政にお問い合わせください。
＊恐れ入りますが、診療中とお伝えしても長時間に渡り電話で診察を妨げ、薬局職員が長々と医師に質問や自論を語られるのは営業妨害に近い場合もあり苦慮しております。
自立支援の意見書を書く責任に、そのような迷惑行為を受ける責任はないかもしれません。
確かに意見書を書けば薬局職員にも返金業務でお手数をかけてしまい申し訳ない気持ちもございます。
それでも悪質な場合には、薬局管理者や然るべき機関へ担当者名前とともに報告・相談いたします。ご注意下さい。
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